
- 制作スポーツ局制作部
- R.M.(2020年入社)
常に「視聴者ファースト」で。社会に必要とされる番組を作りたい。
いちばん好きな仕事に挑戦したかった
テレビ業界を志望した理由は、単純にテレビがいちばん好きだったからです。
テレビは小さい時からめっちゃ見てました。
夢は、宇宙飛行士になるか、テレビ局で働くこと。
勉強はあまり得意ではなかったので宇宙飛行士のほうは早々にあきらめましたが(笑)、テレビ局はあきらめられませんでした。
大学では理系(都市工学)を学んでいたのですが、「テレビ以外の仕事をしてつまらなかったら後悔する」と思い、テレビ業界のみで就活をしたんです。
なかでもFBSにはすごく興味がありました。
特によく見ていたのは、夕方の「めんたいワイド」。
僕は関西出身なんですけど、大阪とは違う笑いがすごい好きでしたね。
「ボケて、つっこむ」ではない、やさしい感じの笑いがいいなぁと。
しかもFBSの番組は、ドキュメンタリーに近い「発見らくちゃく!」や、バラエティに振り切った「クロ女子白書」など、ジャンルもいろいろ。
FBSなら、いろんな番組が作れそうだと思っていたんです。
「むいてない?」と落ち込んだ1年目
希望していた制作部に配属された時はめっちゃうれしかったです。
しかも最初の仕事は「めんたいワイド」のAD。
ついこの間まで視聴者として見ていた番組を自分が作るなんて、不思議な感じがしました。
メインMCの松井アナと話すとき、すごく緊張したことを覚えてます(笑)。
ただ仕事のほうは苦労しました。
ADは、カンペや進行表を作るなど、いろいろな仕事があるのですが、いちばん苦手だったのは、画面に表示するテロップ(文字)のチェック。
入社前は「テキトーでもおもしろければOK!」みたいな仕事だと思ってたんですけど、実際は全然違ってました。
報道機関として間違った放送をしてはいけないので、1文字でも間違っていたらだめ。
大雑把な性格の自分はミスも多かったんです。
例えば、天気予報コーナーの週間天気の日付を全部間違っていたり…。
今思えば、かなりのポンコツでしたね。
毎日のように怒られて、「自分はむいてねーな」と落ち込んだこともあります。
でも半年たった頃から、お天気コーナーを任されたり、ちょっとした編集を任されたり、自分の色を少しずつ出せるようになってから、楽しくなってきました。
自分が作ったテロップが初めて番組に流れた時はうれしかったですねぇ。
なんてことないテロップだったんですけど、録画をして、帰宅後確認して、「ほんまに流れるんやな!」と1人で感動してました(笑)。
最初の半年間はすごくきつかったんですけど、もし他の仕事だったら、もっと嫌だったろうなと。
そう思うと、自分は好きな仕事ができているんだし、贅沢な悩み。
そう思えたからこそ、乗り越えることができたんだと思います。
展開が読めるロケはつまらない
今は、「発見らくちゃく!」のディレクターとして、30分のVTRを制作しています。
「発見らくちゃく!」は、さまざまな悩みを持つ視聴者(依頼者)の依頼を解決するという番組。
皆さん、人生をかけた依頼を送ってくださるので、その思いに応えられるように、スタッフ全員で知恵を絞り、依頼に向き合っています。
番組には4人のディレクターがいて、それぞれが1.5か月に1本のペースで作っています。
制作のプロセスとしては、まずは番組に届く依頼を確認。
気になるメールがあったら電話で話を聞いてみます。
といっても、軽い気持ちで送ってきた方や、電話している間に決心が付いて解決しちゃう依頼なんかも…。
「この人は何としても助けてあげたい!」という方と出会うまで、何人にも電話で話を聞きます。
電話をする仕事かな?ってくらいです!(笑)
いざ、そういう方に出会えればロケを行います。
最初の流れは僕が作りますが、あとは行き当たりばったり。
台本もありません。だからめっちゃ怖いですね(苦笑)。
実際、ロケをした後にお蔵入りになることもありますから。
だからこそ、うまくいった時は面白いんです。
先輩がいつも言っているのは、「展開が読めるロケはつまんないよ」と。
こちらの想像を超える展開になるからこそ、ロケは面白いものになるんです。

視聴者は何が見たいのか?
ロケが終わったら、編集作業を行います。
十時間以上もロケをしたものを、正味24分におさめないといけませんから大変です。
何を捨て、何を残し、どうつながるか。
めっちゃ苦労するし、めっちゃ悩みます。
その際に心がけているのは、「視聴者ファースト」。
これは、「めんたいワイド」を担当している時に学びました。
ディレクターを始めたばかりの頃、ある企画を提案したんですが、プロデューサーから言われたんです。
「お前がやりたいのはわかるけど、視聴者層は40代以上の女性が中心。その企画を見たいかな?」
「お前が面白いと思うものを放送するんじゃないよ」と言われて納得しました。
それ以来、「視聴者は何が見たいのか?」をいつも考えています。
編集する時も、自分が家でテレビを見ていた時の感覚を思い出しながら、何度も見直します。
そうして自分が作った番組を見て、何かを感じてくれている人がいる。
伝えたいメッセージが伝わって、それが誰かのプラスになっている―そう感じられた時は、すごくうれしいし、この仕事を選んでよかったと思います。
FBSだから、成長できた
僕が感じるFBSらしさは、とても丁寧に緻密に番組を作っていることだと思います。
取材先でもよく言われるんですよ。「こんなにきっちりとした取材は初めて」と。
どんな取材でも、打ち合わせやカメラ割り、台本などをきっちり準備しますし、中途半端とか、テキトーとかは許されません。
すごくこだわりがある社員が多いと思いますね。
といっても、自己満足のこだわりじゃなくて、「いいものを作る」ということへのこだわり。
そのためには時間をかけてでもきっちりやる、というのがFBSのスタンスなんです。
教育も手厚いと思います。
「見て覚えろ」ではなく、積極的に教えてくれる雰囲気がすごくあります。
1聞いたら150くらい返してくれる先輩もいますしね(笑)。
また1年に1回は、自分のキャパを超えるような仕事をやらせてくれます。
僕の場合、去年、全国ネットの番組「百万長者」のスタッフに抜擢されたことがそう。
やってるときはきついんですけど(苦笑)、めちゃめちゃありがたいと思います。
会社が自分を成長させようとしてくれているのがわかるので。

制作部でも、働き方改革が進行中
僕の入社2年目からは、制作部でも働き方改革が進んでいます。
取材や中継のときは、勤務時間に定時はありません。
フレックスみたいなものですね。8時間働けば、何時に出社してもいいんです。
だから一般企業に勤めている妻にもうらやましがられています(笑)。
僕の場合は、いつもだいたい10時に出社。仕事が終われば19時には帰れます。
残業のコントロールも自分しだいなので、ゼロでもいいし、仕事があるならやってもいい。
仕事柄、残業する時もありますけど、サービス残業はありませんので、ご心配なく(笑)。
年間休日もけっこう多いですね。
夏休み(リフレッシュ休暇)もいつでもとれるので、僕はいつも24時間テレビが終わった後、9月の2週目あたりに1週間休んでいます。
今年はその休みを利用して、新婚旅行に行ってきました。
テレビにはたくさんの技術と努力がつまっている
テレビ番組を作る側になってみて、いちばん感じるのは、こんなにも大変なんだ!ということ。
昔はなにげなく見ていた番組も、1カット1カット全部決めて撮ってるんだろうなとか、この編集うまくつなげてるなとか、こんな人どうやって見つけたきたんだろう?とか、本当にどの番組も「すごい!」と思います。
だから悲しいですよね。オワコンみたいに言われるのは。
テレビって、たくさんの人の技術と努力と思いがつまっているんだから。
初めて24時間テレビの募金会場に行った時の感動も忘れられません。
批判的な意見もある24時間テレビですが、想像の10倍以上の方々が募金してくださっていて驚きました。
テレビってすごいな!と影響力を改めて思った瞬間でしたね。
これからは自分も、ただ単に面白いじゃなく、社会に少しでもいい影響を与えられるような、必要とされるような番組を作っていきたいと思っています。
メッセージ
最近は「テレビ離れ」という話をよく耳にします。
でもよく考えると、福岡・佐賀に500万人住んでいて、FBSは最低でも視聴率を3%とっているということは、15万人が見てくれているんですよ。
生配信・同時接続で!そんなこと、他のメディアでできている人はいないですよね。
テレビは、まだまだ圧倒的に見てもらえているメディアだと思う。
そして僕は、実際にFBSに入社してみて、もっとテレビが好きになりました。
その楽しさを、たくさんの人に伝えていくのが、これからの目標。
特別な資格や能力がなくても、「テレビが好き」という気持ちだけでやれる仕事なので、ぜひ一緒にFBSで働いて、テレビ好きを増やしていきましょう!
このインタビューは2025年に
取材したものです。