INTERVIEW 先輩インタビュー

アナウンス部
M.N.(2020年入社)

アナウンサーは、 人を輝かせ、いのちをも救える仕事。

プロフィール

スポーツアナウンサーを志して、福岡放送に入社。スポーツ情報番組「夢スポ」のサブMC、「めんたいワイド」のスポーツコーナーの他、女性アナウンサーとして初めて、サッカー、バスケットの実況も担当した。

アナウンサーなら、いろんなことができる

高校時代にタレント事務所に所属していたこともあって、テレビ業界にはずっとあこがれていました。

でも最初はディレクター志望だったんですよ。
出るほうより、裏方で作る仕事に興味があって。

ところが大学3年の春、「アナウンサーも受けてみたら?」という母の助言に背中を押されて、関西のテレビ局のインターンシップに参加。
アナウンサーの仕事の可能性に気づいたんです。
あ、アナウンサーって、ジャンルを問わず、いろんなことができるんだ!って。

そこからはアナウンサー1本にしぼって就職活動をしました。
なかでもめざしていたのは、スポーツアナウンサー。

中高は陸上部でしたし、大学時代もラグビー部のマネージャーをやっていたので、アナウンサーとしてもスポーツに関わっていきたいと思っていたんです。

ですので就活も、プロの球団やチームがある地域ばかりを狙って受けていました。

その1つが、福岡。なかでもFBSは、独立したスポーツ番組(夢スポ)があり、野球やサッカーだけでなく、プロやアマも関係なく、スポーツに打ち込む選手をフィーチャーしているところに魅力を感じていました。

あと、採用試験で訪問した時に、すごく雰囲気が良かったことを覚えてます。
アナウンサーの皆さんが明るくて、さばさばしていて。今、そのときの印象は間違ってなかったなと実感しています。

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野球のルールを知らないまま、サブMCに

FBSに入社後は、1年目からいろんなことに挑戦させてもらいました。

「夢スポ」ではサブMCを担当。「めんたいワイド」ではロケに行ったり、その合間にお昼のニュースを読んだり。

報道取材も多く、自分で原稿を書いて編集に立ち会ったり。
大雨や猛暑の中継などで外に出ることも多かったですね。
1年目からこんなにいろんなことを任せてもらえるとは思ってなかったので、毎日が刺激的でした。

ただ、入社2か月で「夢スポ」のサブMCを任された時は不安でいっぱいでした。
実は私、野球のことは全然知らなかったんですよ(苦笑)。

ダブルプレーもわかってなかったので、最初の頃はできるだけ発言しないようにしていました…(苦笑)。

周囲の先輩方はそんな私を暖かくサポートしてくださり、イチから野球のことを教えていただきました。

あれから5年。ホークスが優勝し、初めて経験したビールかけは感無量でしたね(笑)。

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サッカーの実況に初挑戦

これまでのキャリアでいちばん悩んだのは、サッカーの実況を初めて任された時です。

3年目の冬でした。女子サッカー「サニックス杯」の決勝戦の実況を任されることになって…。

部長からお話をいただいた時は正直、「私で大丈夫なんでしょうか?」という感じでした。
あとで聞いたんですが、部長が「ぜひ挑戦させてやりたい」と推薦してくださったんだそうです。

ただ、私自身は全くわからないことだらけ。
とにかく何試合もサッカーの試合を見て、実況の文言を書き起こしたり、スタジアムに行って、アビスパの試合を記者席で見ながらボソボソと実況練習をしていました。

また、実況には資料作りが欠かせません。
先輩アナウンサーに資料の作り方を教えてもらいながら、取材を重ねていきました。

選手の名前、顔、ポジションはもちろん、その選手のストロングポイントや背景まで。
さらには、チームとしての特徴やこれまでの成績、課題といった情報も頭に入れておく必要があります。

監督や選手に「初めまして」の状態で声をかけ、取材をしては、夜遅くまで資料づくりに取り組みました。
先輩方も、私の実況練習に何度も付き合ってくださいました。

FBSには相談できるスポーツアナウンサーが何人もいて本当に心強かったです。

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多くの反省とそれ以上の収穫

不安に押しつぶれそうになりながら、迎えた実況の本番。

先輩方は「よくやったじゃん」と言ってくださったんですが、自分としては全然ダメダメでしたね。

解説者に話をどうふったらいいのか。情報を入れるタイミングも難しかったし、せっかくのゴールシーンも、なんかアワアワしてしまいました(苦笑)。

でも学べたことも大きかったです。

先輩方の実況資料を初めて見せていただいて、情報量の多さにびっくりしたんですよ。

ところが、「事前に10の準備をしても、本番で出せるのは2割だよ」と。

試合時間の何倍もの時間をかけて準備をする。それが実況アナウンサーの仕事なんだなと痛感しました。

終わった時の達成感も、それまでの仕事とは違いましたね。
1つのコンテンツを全部自分で作った感じ。

試合が始まったら、目の前で起きていることをどう表現するか。
この選手、このプレイを、活かすも殺すも自分しだいなんだというやりがいと責任を実感したというか。
だからこそ試合が終わって、自分の力不足を痛感した時に、「もっとうまくなりたい!」と火がつきましたね。

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FBSを選んでよかった

初めての仕事に挑戦するのは本当に大変なんです。
大変なんですけど、私は、1からやることに、すごくやりがいと成長を感じるタイプ。
男女関係なく、チャンスをくれるFBSを選んで正解だったなぁと、改めて思っています。

アナウンス部の雰囲気もすごく好きです。
お互いをリスペクトしつつ、それぞれの仕事をきっちりやっている感じ。

先輩方の面倒見もよくて、困っていたら絶対に助けてくれる、という安心感があります。

自分には足りないものをたくさん持っている先輩方も、努力を続けている。
だからこそ自分も!という向上心も自然にわいてきます。

その一方で、FBSのアナウンス部には独特の伝統もあるんですよ。

例えば、優勝後のビールかけも、必ずスーツ着用で参加します。
自分たちはインタビュアーなんだから、視聴者にピシッと見えるように、というのが理由なんだとか。FBSはまじめなんですよー(笑)。

でもそういうところが私は好きですね。今年のビールかけも、しっかりスーツで取材してきました。おかげで目立ってたみたい。

視聴者の皆さんにも、「スーツでビールをかけられるなんて、すがすがしい」と言っていただけました(笑)。

人を幸せにできるアナウンサーに

実際にアナウンサーをやってみて、仕事の幅の広さに驚きました。

いちばん重要なのはニュースをきちんと読むことですが、人の命を救える仕事だと私は思っています。

FBSのアナウンス部では毎月、「災害に強いFBS」と言ってもらえるように、地震が起きた際を想定した訓練を行っているんです。

どういう言葉をかければ、視聴者の皆さんが避難してくれるか。
パニックを起こさず、落ち着いて行動してもらえるか。

部内ですごく話し合いながら、1人1人が命を救うための「アナウンス」を考えています。

その経験を通して、私は、この仕事を通して人を幸せにできたらいいなぁと思うようになりました。

これからはスポーツに限らず、どんな仕事も100%こなせるアナウンサーになりたい。
そして常に、今、誰かを幸せにできているか、感動を届けることができているかと意識をしながら、目の前の仕事に全力で取り組んでいきたいと思っています。

メッセージ

テレビ局は今、時代に合わせて、インターネットメディアやSNSに取り組むなど、自ら変化をしようとしています。と同時に、流行に敏感な若手のアイデアが重宝される世界でもあります。

自分の「好き」が仕事につながるのは、なかなかないことではないでしょうか。

就活ではぜひ、自分の中にある熱いものを大事にしてほしい。
そして入社後は、自分の「やりたい!」という思いを周囲に発信し続けてください。

FBSならきっと、チャンスをもらえるはず。
一緒に働ける日を楽しみにしています!

このインタビューは2025年に
取材したものです。

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