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2020.04.20

男と女の運命を握る“禁断の果実”

男と女の運命を握る“禁断の果実”
『美食探偵 明智五郎』第2話は、甘く、切なく、妖しい香り

禁断の果実は、甘い味?恋の味?それとも破滅の味?

ミステリーとサスペンス、夜10時30分という容赦ない時間からの飯テロが話題の『美食探偵 明智五郎』。第2話もグッと引き込まれ、おなかもグウと鳴る内容でした!

今回、明智五郎(中村倫也)が挑んだのは、高級ホテルで起こった若いカップルの毒殺事件。明智はカップルが食べた朝食に目をつけ、毒物がフレンチトーストにかけられたリンゴジャムに含まれていたと推理。そこから被害者男性の恋人であったリンゴ農家の娘・茜(志田未来)が浮かび上がり、真相をつきとめるべく、彼女がいる青森へと向かう。そして事件の裏では、やはり“マグダラのマリア”(小池栄子)が暗躍していた…というストーリーでした。

都会で変わってしまった男と地方で待ち続けた女の悲哀を描いた今作で際立ったのは、女優陣の存在感。小芝風花さんの天真爛漫さ、志田未来さんの切なさ、小池さんの狂気。加えて小林苺の友人・桃子(富田望生)の存在感も増してきましたね。あの食べっぷりで体重も増しそうで心配になりますが。

また、いくつかの事実も明らかに、あるいは鮮明になってきました。

1. 明智は大金持ちの子息で母親との確執がある
2. 警察の情報管理がザルすぎる
3. 小林苺のファッションセンスが微妙

2は一見どうでもよさそうですが、意外に重要。今のところ、明智の名推理を支えているのは、警察の見事なまでの情報漏洩であることは否めません。

フランスにはないフレンチトースト。リンゴの品種は何が好き?
事件解決の糸口となったフレンチトースト。いや~旨そうでした!
このフレンチトースト、フレンチとは言いつつ、実はおフランス生まれではありません。諸説ありますが、アメリカのジョーゼフ・フレンチさんが命名した、同じくアメリカでジャーマントーストと呼ばれていたものが米独の関係悪化によりフレンチトーストになったなど、いずれにせよアメリカ生まれが有力だそう。ある時期、米仏の関係が悪化すると一部で「フリーダムトースト」に改名されたこともあるそうです。フリーダム(笑)。

今回の推理の鍵だった熱々のリンゴジャムも旨そうでしたね。劇中に登場した「あかね」も実際にある品種のようです。余談ですが、個人的に好きなリンゴは、サクッとした「王林」。逆に食べたとき“しょわっ”と細かく砕けるようなリンゴは苦手です。あの“しょわっ”とした、やる気のなさがどうも好きになれません。

また劇中でも触れていましたが、リンゴジャムを「リンゴのコンフィチュール」と呼ぶだけで、一気に「しゃれとんしゃあ!」になるから不思議です。同じように、ミートソースやハヤシライスも、それぞれラグー(もしくはボロネーゼ)、ハッシュドビーフといった具合にしゃれとんしゃあ変換できます。厳密にいえば違いはありますが、ピーマンとパプリカくらいの差です。たぶん。


一つの事件の解決は、もう一つの事件への呼び水。ドラマのエンディングでは、明智とマグダラのマリアが再会し、さらなる混迷を予感させます。
「愛してる」「あなたを救いたい」
愛を語らうように言葉を紡ぐ2人。そして、マグダラのマリアは「世界中の人間を殺してしまわないと。私たちがアダムとイブになるために」と言い残し、不敵な笑みとともにその場を去ります。その後ろ姿を呆然と見送る明智。そして私は思いました。

「明智さん、容疑者逃げてますよ」

イラスト 鎌田かまを 

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