
2022.03.14
真犯人フラグ:まさかのラスト!西島秀俊の涙の先で、田中哲司が望んだものは?
あっという間に半年が過ぎてしまいました…。19話のコラムを書いたときには、
「あー、来週はフラグ回収しまくりで、原稿が長くなりそうだな…」
なんて思っていました。
(実は19話コラムも長くなりすぎてかなり悩みました)
しかし、今。
最終回を終え、何をどう書こうかと迷っています。
きっとこれを読んでくださっている方の中にも同じ気持ちの方もいらっしゃるのではとも思いますが、心を立て直して、最後の振り返りといきましょう。
(以下、若干のネタバレを含みます)
二宮の思惑は?主要メンバー勢ぞろい!
「最終幕」と書かれた小説のUPをもとに、河村(田中哲司)の後を追った相良凌介(西島秀俊)と日野(迫田孝也)。
凌介と妻・真帆(宮沢りえ)の想い出の場所に現れたのは、凌介の部下・二宮(芳根京子)でした。
小説をSNSに公開したのは君だろう、林のことを恨んでいたんだろうと説き伏せようとする河村。
そんな河村の嗜めるような語りに、二宮は自分が林への殺意を持っていたこと、真帆のことが憎かったことなどを吐露します。
しかし。二宮には策略があったのです。
凌介、河村、日野、二宮のPCをハッキングした一星(佐野勇斗)のデータから、今回の小説をわざと世の中に公表するという作者本人が一番嫌がる形にしておびき寄せようとしたこと。
それは河村のPCから出てきたものだったこと。
つまり、本当の首謀者は河村だろうと突き返します。
「送られてきたんだよ」
と匿名の投稿であることを仄めかした河村でしたが、凌介が重要なことに気づきます。
「黝(あおぐろ)いなんて難読漢字を使うのはお前しかいない」
結局、真帆を呼び出し、その後の事件の辻褄合わせに奔走していたのは河村だったことが自白されました。
エンバーミングされた真帆の姿…
結局、河村は凌介の小説の才能に嫉妬し、才能があるにも関わらずあっさりと小説を書くことをやめたことに憤り、自分がずっと好きだった真帆のことまで奪っていったという、凌介への愛憎表裏一体の想いから今回の事件を起こしたのでした。
林との不倫関係をネタに真帆を呼び出した河村でしたが、真帆への想いが届かず、あろうことかその場で絞殺していました…よりによって、凌介と真帆が初めて逢ったその場所には棺があり、中には強羅くん(上島竜兵)に依頼してキレイにエンバーミングされた真帆の遺体が…。
あまりにも浮かばれない結末…さすがに真帆は生きているだろうと多くの人が思っていただけに、この結末は本当に衝撃でした。
19話が終わった段階で、犯人は日野なのか河村なのかと一騎打ちのような考察祭りでしたが、犯人がわかったものの、なんだか後味の悪い最終回となりました。
ただ、ドラマとはいえ、人生は思うようにいかないことの連続であり、若い頃からの想いをこじらせた河村の一連の行動は、逆にとてもリアルに思います。
林への殺意に満ちながらも、課長として赴任してきた凌介の人柄にほだされ、最後の最後に踏みとどまった二宮の
「絶対に幸せでいてください」
の別れの言葉。凌介と出逢えたからこそ、二宮は最後の一線を超えずに済みました。
無事完成した新居前で写真を撮ってくれた猫おばさん(平田敦子)に
「何があっても乗り越えます」
と答えた凌介。
そんな凌介に
「だから結局、幸せにしかならない」
と返した猫おばさん。
どんなに理不尽な想いに駆られても、しなやかに、ときに強(したた)かに、裏切られても信じ抜き、乗り越えていける凌介の強さ。
このラストのやりとりに、このドラマが伝えたかったことが詰まっているように思います。
「泣いても笑っても」と書きながら、最後は笑えるシーンはありませんでしたが、この半年間、一緒に事件を追ってくださった皆様、本当にありがとうございました!
明日からも、みんな強くやさしく、生きていきましょう!
イラスト鎌田かまを
「あー、来週はフラグ回収しまくりで、原稿が長くなりそうだな…」
なんて思っていました。
(実は19話コラムも長くなりすぎてかなり悩みました)
しかし、今。
最終回を終え、何をどう書こうかと迷っています。
きっとこれを読んでくださっている方の中にも同じ気持ちの方もいらっしゃるのではとも思いますが、心を立て直して、最後の振り返りといきましょう。
(以下、若干のネタバレを含みます)
二宮の思惑は?主要メンバー勢ぞろい!
「最終幕」と書かれた小説のUPをもとに、河村(田中哲司)の後を追った相良凌介(西島秀俊)と日野(迫田孝也)。
凌介と妻・真帆(宮沢りえ)の想い出の場所に現れたのは、凌介の部下・二宮(芳根京子)でした。

小説をSNSに公開したのは君だろう、林のことを恨んでいたんだろうと説き伏せようとする河村。
そんな河村の嗜めるような語りに、二宮は自分が林への殺意を持っていたこと、真帆のことが憎かったことなどを吐露します。
しかし。二宮には策略があったのです。
凌介、河村、日野、二宮のPCをハッキングした一星(佐野勇斗)のデータから、今回の小説をわざと世の中に公表するという作者本人が一番嫌がる形にしておびき寄せようとしたこと。
それは河村のPCから出てきたものだったこと。
つまり、本当の首謀者は河村だろうと突き返します。

「送られてきたんだよ」
と匿名の投稿であることを仄めかした河村でしたが、凌介が重要なことに気づきます。
「黝(あおぐろ)いなんて難読漢字を使うのはお前しかいない」
結局、真帆を呼び出し、その後の事件の辻褄合わせに奔走していたのは河村だったことが自白されました。
エンバーミングされた真帆の姿…

結局、河村は凌介の小説の才能に嫉妬し、才能があるにも関わらずあっさりと小説を書くことをやめたことに憤り、自分がずっと好きだった真帆のことまで奪っていったという、凌介への愛憎表裏一体の想いから今回の事件を起こしたのでした。
林との不倫関係をネタに真帆を呼び出した河村でしたが、真帆への想いが届かず、あろうことかその場で絞殺していました…よりによって、凌介と真帆が初めて逢ったその場所には棺があり、中には強羅くん(上島竜兵)に依頼してキレイにエンバーミングされた真帆の遺体が…。
あまりにも浮かばれない結末…さすがに真帆は生きているだろうと多くの人が思っていただけに、この結末は本当に衝撃でした。
19話が終わった段階で、犯人は日野なのか河村なのかと一騎打ちのような考察祭りでしたが、犯人がわかったものの、なんだか後味の悪い最終回となりました。

ただ、ドラマとはいえ、人生は思うようにいかないことの連続であり、若い頃からの想いをこじらせた河村の一連の行動は、逆にとてもリアルに思います。
林への殺意に満ちながらも、課長として赴任してきた凌介の人柄にほだされ、最後の最後に踏みとどまった二宮の
「絶対に幸せでいてください」
の別れの言葉。凌介と出逢えたからこそ、二宮は最後の一線を超えずに済みました。
無事完成した新居前で写真を撮ってくれた猫おばさん(平田敦子)に
「何があっても乗り越えます」
と答えた凌介。
そんな凌介に
「だから結局、幸せにしかならない」
と返した猫おばさん。
どんなに理不尽な想いに駆られても、しなやかに、ときに強(したた)かに、裏切られても信じ抜き、乗り越えていける凌介の強さ。
このラストのやりとりに、このドラマが伝えたかったことが詰まっているように思います。
「泣いても笑っても」と書きながら、最後は笑えるシーンはありませんでしたが、この半年間、一緒に事件を追ってくださった皆様、本当にありがとうございました!
明日からも、みんな強くやさしく、生きていきましょう!

イラスト鎌田かまを