一週間、待った甲斐がありましたね…今週の「ハコヅメ」は、涙なしには観ることのできない回でした。川合の葛藤と、藤先輩の想い。かみしめながら振り返ってみたいと思います!(以下、ところどころネタバレを含みます)



すれ違い続ける川合と藤先輩
なんでも通じ合えるペアになれたと思っていたのに、それは自分の勘違いだったのかもしれない…藤先輩(戸田恵梨香)の同期の桜(徳永えり)の事件のことを知り、混乱する川合(永野芽郁)。
自分はオトリなのか?なぜ藤先輩は本当のことを話してくれないのかと、悶々とした日々が続きます。

明らかに様子がおかしい川合のことを町山署の刑事課メンバーが心配する中、ハコ長(ムロツヨシ)から藤先輩に、桜の事件のことを川合が知ったと告げられたことで、藤先輩も川合の様子がおかしい理由を理解し、「自分の目論見が川合にバレた」という心理から、二人の関係性が微妙に変わりはじめます…。



川合が気づいた藤先輩の存在、藤先輩の想い
このままこじれてしまうかと思ったものの、ここで川合の成長度合いがさらに爆増!
川合はとある案件で源刑事(三浦翔平)とペアを組むことになりますが、パトロール中にほかの警察官と行動することで、これまで藤先輩がいかに自分のことを想って指導してくれていたのかに気づいていきます。
公務終了かと思いきや、次の事件にそのまま向かった源・川合ペアと、合流した藤・山田(山田裕貴)ペア。警察学校時代に絶望的と言われたほど拳銃の腕に自信のない藤先輩でしたが、犯人を前に銃を構え
「住民と大事なペアっ子の命。私の残りの人生をかけるにはそれで十分」
と、警察官が発砲することのリスクそっちのけで川合を守ろうとする姿は号泣を誘いました。
(でもって藤先輩、マジでカッコイイっす!)

事件解決後、負傷した藤先輩の手当をする川合に、藤先輩はついにあの「ハコヅメ」の中身を見せます。
川合を利用して桜の事件の捜査をしようと交番勤務を願い出たこと、最初はそのつもりだったけれど、一緒にいるうちに桜の事件の被疑者「守護天使」が現れないで欲しいと願うようになっていった、と、自身の中の葛藤と後悔を吐露します。
桜のために密かに事件を追ってきたのに、川合のことを想うと被疑者が接触してこないことを願ってしまう葛藤、そしてそれを一人で抱えて口には絶対にしない藤先輩。そんな藤先輩の告白に対し、
「私の体には藤さんの教えがしみついている」
「ペアを組んでよかったと思ってもらえるように頑張る」
と決意を新たにした川合。
あぁ…なんと素晴らしいペア愛…。
(しかしこのシーン、なんだかカップルの愛の告白みたいな錯覚を憶えたのは私だけでしょうか)

そして藤先輩の想いを川合がしっかりと受け止め、「守護天使」の似顔絵は完成するわ、町山署全体で協力体制に入るわと、みんなが一丸となって桜の事件の解決に挑むベクトルが生まれました。
源刑事に「趣味は川合」と言われてしまうほど川合の指導に真剣だった藤先輩は、川合の成長に救われ、背中を押されました。これぞ、最強ペア!

一方で、笑えるエッセンスが絶妙なバランスで散りばめられているのも「ハコヅメ」の魅力。
潜入捜査の現場に非番の源、山田ペアがそれぞれデートで登場してしまったり、どこかで見たことのあるハコ長と藤先輩の偽装「夫婦」なやり取りがあったり、川合が「私のことは嫌いになっても、女性警察官のことは嫌いにならないでください!」とあの懐かしのセリフを源刑事に言い放ったりと、笑えるシーンも随所にありながら、川合と藤先輩の絆がより深くなり、その深さの分以上に、川合がまた成長した回でした。

次週はついに最終回!「守護天使」は現れるのか?そして犯人なのか…乞うご期待!


イラスト鎌田かまを