
2024.03.31
いじめSOSその時、大人はどう動く
今回の目撃者fは、
3年前、福岡県の私立高校に通う17歳の男子生徒が自ら命を絶ちました。
その後明らかになったのは、男子生徒が部活動の上級生から受けていたいじめの数々。
そして、部活動の監督の不適切な指導。子どもたちのSOSに、大人たちはどう気づき、どう動くべきなのか。
親・学校・行政それぞれの目線から、その答えを探ります。
いじめSOSその時、大人はどう動く
2021年3月に自ら命を絶ったのは、宗像市にある東海大学付属福岡高校の2年生で、剣道部員だった侑大さん(当時17)。

学校が設置した第三者委員会は、剣道部の上級生たちが侑大さんに悪質なわいせつ行為をし、その様子をSNSで拡散するなど、10件のいじめがあったと認定しています。
侑大さんは入部から2か月後、母親とともに剣道部の監督の元を訪れ、いじめを受けていることを伝えていました。
そのSOSに対し、監督は、学校に報告しなかっただけでなく、侑大さんを無視するなどの不適切な指導で、自殺に影響を与えた可能性があると指摘されています。
去年5月にも、福岡市の私立高校に通っていた2年生の女子生徒(当時16)が、自ら命を絶ちました。
「無視されてつらかった」遺書には、友人との関係に悩む言葉が残されていました。
母親は学校に対し、いじめの有無について調べてほしいと訴えましたが、学校側は当初、詳しく調査しないまま「いじめはなかった」と判断し、母親にそう伝えました。
「今いる生徒を守りたいから」調査しない理由として、そんな言葉も聞かされた母親。学校に対する不信感は増すばかりでした。
いじめ防止対策推進法の施行から10年が過ぎた今も、いじめは後を絶ちません。
2022年度、全国で確認されたいじめの件数は、68万件を超え、過去最多となりました。
耳を澄まさなければ聞こえないSOSに、親は、学校は、行政は気づけているのか。
そして、大人たちは子どもたちの命を守るために、どう行動すべきなのか。
私たちはヒントを求めて、迅速にいじめの解決を図る取り組みを始めた大阪府寝屋川市へ。

教育委員会とは別に設けられた専門部署・監察課。そこで目にしたのは、いじめの通報が入ると、スピード感を持って動き出す職員たちの姿でした。
18年前、中学生だった長男をいじめによる自殺で亡くした森美加さんは、今なお笑顔の我が子の遺影の前で涙を流さなければならない親たちがいることに心を痛めています。

「子どもたちのSOSを大人がキャッチできていない」森さんも、そう感じていました。
今、大人の覚悟が問われています。
目撃者f
2024年3月31日(日)深夜1時25分
3年前、福岡県の私立高校に通う17歳の男子生徒が自ら命を絶ちました。
その後明らかになったのは、男子生徒が部活動の上級生から受けていたいじめの数々。
そして、部活動の監督の不適切な指導。子どもたちのSOSに、大人たちはどう気づき、どう動くべきなのか。
親・学校・行政それぞれの目線から、その答えを探ります。
いじめSOSその時、大人はどう動く
2021年3月に自ら命を絶ったのは、宗像市にある東海大学付属福岡高校の2年生で、剣道部員だった侑大さん(当時17)。

学校が設置した第三者委員会は、剣道部の上級生たちが侑大さんに悪質なわいせつ行為をし、その様子をSNSで拡散するなど、10件のいじめがあったと認定しています。
侑大さんは入部から2か月後、母親とともに剣道部の監督の元を訪れ、いじめを受けていることを伝えていました。
そのSOSに対し、監督は、学校に報告しなかっただけでなく、侑大さんを無視するなどの不適切な指導で、自殺に影響を与えた可能性があると指摘されています。
去年5月にも、福岡市の私立高校に通っていた2年生の女子生徒(当時16)が、自ら命を絶ちました。
「無視されてつらかった」遺書には、友人との関係に悩む言葉が残されていました。
母親は学校に対し、いじめの有無について調べてほしいと訴えましたが、学校側は当初、詳しく調査しないまま「いじめはなかった」と判断し、母親にそう伝えました。
「今いる生徒を守りたいから」調査しない理由として、そんな言葉も聞かされた母親。学校に対する不信感は増すばかりでした。
いじめ防止対策推進法の施行から10年が過ぎた今も、いじめは後を絶ちません。
2022年度、全国で確認されたいじめの件数は、68万件を超え、過去最多となりました。
耳を澄まさなければ聞こえないSOSに、親は、学校は、行政は気づけているのか。
そして、大人たちは子どもたちの命を守るために、どう行動すべきなのか。
私たちはヒントを求めて、迅速にいじめの解決を図る取り組みを始めた大阪府寝屋川市へ。

教育委員会とは別に設けられた専門部署・監察課。そこで目にしたのは、いじめの通報が入ると、スピード感を持って動き出す職員たちの姿でした。
18年前、中学生だった長男をいじめによる自殺で亡くした森美加さんは、今なお笑顔の我が子の遺影の前で涙を流さなければならない親たちがいることに心を痛めています。

「子どもたちのSOSを大人がキャッチできていない」森さんも、そう感じていました。
今、大人の覚悟が問われています。
目撃者f
2024年3月31日(日)深夜1時25分