
2024.03.03
手を伸ばせばそこに~若者にまん延する大麻~
今回の目撃者fは、
“葉っぱ”“野菜”“草” =SNSでやりとりされる大麻の隠語だ。いまや検索すれば簡単に大麻にたどり着くことができる。
大麻関連で逮捕が相次ぐなか、ここ近年目立つのは大学生などの若い世代。福岡県警によると20代以下の検挙者は全体の8割にのぼる。
SNSの普及による手軽な取り引き、大麻のファッション化、現代の世相を反映する状況の裏側には、若者たちが抱える「生きづらさ」も潜んでいた。
手を伸ばせばそこに~若者にまん延する大麻~

九州厚生局麻薬取締部、通称“マトリ”。去年7月、男が大麻を栽培しているとして福岡市内の関係先に家宅捜索に入った。

押収されたのは、大量の大麻。男は部屋を借りて大麻を栽培・乾燥・仕分けまで行っていた。
麻薬取締官は、「昔は覚醒剤が多かったが、ここ最近はこうした大麻の検挙が増えてきている」と危機感を強める。
一方、福岡県は、独自の支援「“少年”を対象にした大麻再犯防止プログラム」を行っている。
そこに参加しているみなみさん(仮名・10代)。複雑な家庭環境による孤独感から大麻に手を出し、現在、月1回程度でプログラムを受けている。
指導官が大事にしているのは“寄り添うこと”。単にプログラムをこなすだけではなく、何気ない会話も大事にしている。
指導官は、「“生きづらさ”を感じている若者が多く、現実逃避のために大麻に手を出す」と話す。若者が感じている“生きづらさ”とは…。
指導官たちは、なんとか解消しようと模索している。
大麻を巡っては去年“大麻グミ”の成分HHCHが問題となった。体調不良を起こすことなどから、指定薬物となり、流通・使用などが禁止となった。
また、国会では改正大麻取締法が可決・成立し、大麻の「使用罪」が施行されようとしている。
法の厳しさが増す一方、国立精神・神経医療研究センターで薬物依存の研究をする松本俊彦部長は、若者が心の奥に抱える「孤独感」や「ストレス」など、生きづらさを受け止めるための社会整備を急がない限り、解決には繋がらないと話す。

生きづらさを抱え苦しむ若者は、手を伸ばせばそこにある大麻に、「救い」を求めているのだから。
目撃者f
2024年3月3日(日)深夜1時25分
“葉っぱ”“野菜”“草” =SNSでやりとりされる大麻の隠語だ。いまや検索すれば簡単に大麻にたどり着くことができる。
大麻関連で逮捕が相次ぐなか、ここ近年目立つのは大学生などの若い世代。福岡県警によると20代以下の検挙者は全体の8割にのぼる。
SNSの普及による手軽な取り引き、大麻のファッション化、現代の世相を反映する状況の裏側には、若者たちが抱える「生きづらさ」も潜んでいた。
手を伸ばせばそこに~若者にまん延する大麻~

九州厚生局麻薬取締部、通称“マトリ”。去年7月、男が大麻を栽培しているとして福岡市内の関係先に家宅捜索に入った。

押収されたのは、大量の大麻。男は部屋を借りて大麻を栽培・乾燥・仕分けまで行っていた。
麻薬取締官は、「昔は覚醒剤が多かったが、ここ最近はこうした大麻の検挙が増えてきている」と危機感を強める。
一方、福岡県は、独自の支援「“少年”を対象にした大麻再犯防止プログラム」を行っている。
そこに参加しているみなみさん(仮名・10代)。複雑な家庭環境による孤独感から大麻に手を出し、現在、月1回程度でプログラムを受けている。
指導官が大事にしているのは“寄り添うこと”。単にプログラムをこなすだけではなく、何気ない会話も大事にしている。
指導官は、「“生きづらさ”を感じている若者が多く、現実逃避のために大麻に手を出す」と話す。若者が感じている“生きづらさ”とは…。
指導官たちは、なんとか解消しようと模索している。
大麻を巡っては去年“大麻グミ”の成分HHCHが問題となった。体調不良を起こすことなどから、指定薬物となり、流通・使用などが禁止となった。
また、国会では改正大麻取締法が可決・成立し、大麻の「使用罪」が施行されようとしている。
法の厳しさが増す一方、国立精神・神経医療研究センターで薬物依存の研究をする松本俊彦部長は、若者が心の奥に抱える「孤独感」や「ストレス」など、生きづらさを受け止めるための社会整備を急がない限り、解決には繋がらないと話す。

生きづらさを抱え苦しむ若者は、手を伸ばせばそこにある大麻に、「救い」を求めているのだから。
目撃者f
2024年3月3日(日)深夜1時25分