番組向上への取り組み
番組審議会だより
第618回(2025年6月18日)
- 議題
- ・ここ1~2年の審議で印象に残った番組について
・今後のFBSに望むこと
議事の概要
委員のご意見
- 報道局と制作スポーツ局がよく連携している。「バリはやッ!」や「めんたいワイド」では、落ち着いた報道とにぎやかな娯楽制作の二つの要素が見事に融合している。
- 「ナンデモ特命係 発見らくちゃく! 学校に通ってみたい28歳小卒女性SP完全版」の主人公が、壮絶な家庭環境や病気を抱えつつ、その苦難を終始明るく話し、楽しそうな学校生活やチャレンジしようとしている姿が感動的だった。スタッフの寄り添う姿勢がいい作品につながったのだろう。
- 「NNNドキュメント いじめ、その時大人は」について、いじめという難しい問題に対して丁寧な取材を積み重ねて、正面から取り扱った内容だった。学校や先生を追及するのかと思ったが、行政や被害者の親も含めて、社会全体の大人に対しての投げかけということで、とても考えさせられた。課題の提示だけではなく解決の糸口も提示して、社会問題を解決に導きたいという信念が感じられた。
- 「地元検証バラエティ 福岡くん。」は時間帯が日曜日の午後の12時35分とちょうどいい時間である。福岡に何十年も住んでいながら知らなかったことを毎回教えてくれる。
- 「たかほー日和。~鷹とごはんと時々、恋~」は、脚本から演出まで東京の力を借りずに、ほぼ全て局と地元の人材でやり遂げたということで、地元の情報満載の、どローカルなドラマに仕上がっていて、とてもFBSらしい番組だった。
- 「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」がギャラクシー賞優秀賞、東福岡高校を徹底解剖した「地元検証バラエティ 福岡くん。」が日本民間放送連盟賞で優秀賞、難聴をテーマとした「目撃者f」が民放連盟賞特別表彰優秀賞を受賞し誇らしく思う。
- 平和台を創った岡部平太の番組や、松田聖子の「青い珊瑚礁」を編曲した大村雅朗の番組など、地元の知られざるこうした偉人をテーマにした番組をもっとつくってもらいたい。
- 「目撃者f」や「NNNドキュメント」といった極めて高品質な報道番組をもっと見やすい時間帯に放送してほしい。
- 媒体の多様化が進んでいるが、テレビ放送に望むことは、報道の正確さ、公平さ。ニュースの質を担保するのは絶対的な正確性であり、これに拘ってほしい。
- 番組審議会に出席されている社側の方は圧倒的に男性が多いので、女性の役員の方も入っていただけるようになってほしい。
- 札幌、名古屋、大阪の系列局との経営統合は放送界にとって先進的なチャレンジだと思う。経営統合したFYCSの存在感、そしてFYCS内におけるFBSの存在感をますます高めていただきたい。
- 報道するときはその時々で可能な限りの取材を行って、公平・公正なものとなるように努力されているということは十分理解するが一方で、ある問題を報道するか否かについては、やはり放送局に任されていると思う。SNSで取りあげられている社会事象を地上波であまり取り上げないときに、報道しない自由を感じることがある。
- 豪雨災害やコロナなど大変なときにどういう報道をするか、災害報道の在り方は今後とも考えていかなくてはいけない。SNSとテレビのスタンスの違いに対して、視聴者が持つ疑問にどう応えていくかも非常に重要な課題ではないか。