番組向上への取り組み

番組審議会だより
第617回(2025年5月21日)

審議対象番組
「めんたいワイド ニッポン見知らんガイド」(制作部)
放送日時
2025年4月29日(火) 16:00~16:45 放送

議事の概要

「めんたいワイド ニッポン見知らんガイド」

番組内容

今年4月に経営統合したFYCSホールディングス傘下の4局(札幌テレビ・中京テレビ・読売テレビ・福岡放送)がお届けするコラボ企画です。各局の夕方情報番組内で、地元の人以外あまり知られていなくても全国の皆さんに伝えたい魅力的なスポットを、北海道・東海・関西・北部九州エリアから選りすぐってお届けする、名付けて「ニッポン見知らんガイド」。各局のアナウンサー・リポーターが繰り広げる白熱のプレゼン、視聴者がもっとも支持するスポットを決めるスタンプ投票も実施、生放送ならではの臨場感たっぷりにお届けします。

委員のご意見

  • 4局の中継とスタジオの掛け合いがコンパクトにまとまり、各局・各地域の特徴も出ていて楽しく視聴できた。視聴者参加の投票でアピール合戦も熱を帯び、視聴者も感情移入しながら応援できたのではないか。
  • FBSが紹介したスーパーマーケットは、単なる店舗の紹介にとどまらず、惣菜を通じて福岡のよさが伝えられており、いいチョイスだった。大阪のスタジオコメンテーターが食べる様子からもおいしさが伝わってきて、見ている側もうれしく感じた。
  • 視聴者が参加できるスタンプ投票がFBSの技術と知り、さすがと思うとともに、技術の違いを乗り越えながら相乗効果を出していく好例と感じた。ただ順位づけをするのであれば、スポットを紹介する順番など、もう少し工夫する余地もある。
  • 生放送の必要があったのかという疑問もあるが、各局アナウンサーの熱量や緊張感を伝え、スタンプ投票を使って視聴者との一体感を演出するためにはよかった。一方で、何とも慌ただしい番組だったという感想も持った。
  • 地図表記で、どこからどこまでが名古屋の中京テレビか、大阪の読売テレビかが分からず、ぱっと見た感じは一緒にしか見えなかった。異なる地域が集まって番組を作る場合、地元で当然と思っても、地域が違うと知らないこともあり配慮が必要ではないか。
  • 各局アナウンサーの紹介時は「札幌・名古屋・大阪・福岡」、「見知らんスポット」は「蒲郡市」「京都」などと紹介されていた。名古屋とするか愛知とするか、大阪とするか関西とするかなどで、視聴者の地元意識や共感にも違いが出るのではないか。
  • この番組に限らず、食に関わる情報が放送全般・インターネットに溢れ、食欲にじかに訴えかけるものが中心で、刹那的な感を抱く。食を扱うのであれば、それを生み出す過程として、素材とそれを生み出す歴史的、地理的、気候的背景に、生産から流通、提供までの一連の流れ、つまり地方らしさを今一度掘り起こすような番組が見たい。
  • FYCSが単なる組織再編にとどまらず、番組制作の現場でも「地域の魅力を全国へ」と、共通のビジョンの下、実践していることがよく伝わってきた。文化的・経済的交流を積極的に促進し、地域社会の発展や活性化に一層貢献することを体現しようとしたチャレンジングな企画で、今後もこういった取り組みが継続され、さらに進化していくことを期待する。