番組向上への取り組み
番組審議会だより
第614回(2025年2月19日)
- 審議対象番組
- 「目撃者f ゾウと写真におさまれば ~ようこそ!福岡市動物園へ~」(報道部)
- 放送日時
- 2025年2月2日(日) 25:25~25:55 放送
議事の概要
「目撃者f ゾウと写真におさまれば ~ようこそ!福岡市動物園へ~」
番組内容
2024年7月。福岡市動物園に遠く離れたミャンマーからアジアゾウがやってきました。メスのゾウが死んで以来7年ぶりとなる待望のゾウ受け入れです。2歳の娘に見せたいと来園した夫婦に、ゾウの飼育員になる思いを強くした中学3年生…多くの人がゾウと写真におさまる光景が戻ってきました。受け入れに奔走した「ゾウ班」を率いる飼育員も、幼い頃にゾウとの記念撮影で魅せられた一人です。喜びだけでなく、悲しい別れもあった全面公開までの日々をカメラが追いました。
委員のご意見
- ゾウが福岡市動物園に来るまでの様子、スタッフの様子、公開後のお客さんの様子などが温かい視線で描き出され、好感が持てた。福岡市動物園が今と全く別の場所にあったなど、歴史を知ることもできて、とても勉強になった。
- タイトル「ゾウと写真におさまれば」という言葉だけを見たときには、すっと入ってこなかったが、番組を見終わった後に「そういうことか」と腑に落ちるつくりになっていた。
- ゾウ班リーダーの白濱さんに的を絞って主人公とし、ゾウが入国する前からずっと追い続けてドキュメントにしていくという演出方法は「目撃者f」の得意技で、あまり知られていない小ネタを散りばめる手法も相変わらずうまいと思った。
- 白濱さんの原点は小さい頃ゾウと撮った写真という構成だったが、写真にまつわるエピソードがナレーションでなく白濱さん自身の言葉で語られれば、より厚みが出たのではないか。
- ミャンマーの政情不安や新型コロナで何度も延期になったとはいえ、もっと早く何かできなかったのか。子どもたちの笑顔、心に残る機会を損なうことがないよう「7年間ゾウが不在だったことから何か教訓はなかったのか」などの問題提起もあったらよかった。
- 「アニマルライツ(動物の権利)」が叫ばれ、サーカスの運営が大変という話を聞いたことがある。難しいかもしれないが、ドキュメンタリー番組として、アニマルライツに触れてもよかったのかなとも思った。
- 動物園のシンボル的な存在のゾウだけにフォーカスせず裏方で真摯に飼育に向き合う姿にスポットを当てた点がよかった。今後も「当たり前を支える人」にもスポットを当てた社会的意義の高い番組制作を期待する。