番組向上への取り組み

番組審議会だより
第584回(2022年2月16日)

審議方法
福岡県では新型コロナウイルス感染拡大を受け、1月27日から2月20日の間、「まん延防止等重点措置」の対象となったことから、書面による審議とした。
各委員からの書面は2月16日までに事務局に提出され、番組制作者が回答。
事務局が質疑の形式にまとめた。
審議対象番組
「地元検証バラエティ 福岡くん。謎のゴールデンスペシャル」(制作スポーツ局)
放送日時
2022年1月21日(金) 19:00~19:56放送(56分)

議事の概要

番組内容

福岡県民さえ意外と知らない地元のあれこれを根掘り葉掘り検証する、超『ど』ローカルなバラエティ「福岡くん。」。今回は、いつもの日曜の昼下がり(12:35~13:30)から、なんと金曜のゴールデンタイムに初進出しました!「所変われば・・・」とは言いますが、「福岡くん。」は一切ブレることのない骨太の通常運行、「ローカル」感満載でお届けします。「なぜ、その道を“5号線”って言うの?」「超絶記憶力の持ち主に挑戦!」「久留米に世界一危険な鳥がいた!?」の、超豪華3大テーマを検証。
【MC】斉藤優 伊藤舞(FBSアナウンサー)
【ゲスト】ケン坊田中
【ナレーター】大田こぞう

委員のご意見

  • なぜ、ヒクイドリは松本さんだけを認識して威嚇するのか、その理由を専門家にコメントしてもらってもよかった。
  • 毎週1回のペースで放送するようになって、新しいトピック探しがかなりタイトになっているのではないか。時々、過去の「福岡くん。」を振り返って、反響の多かった番組のランキングや、その後どうなったかフォローするなど、あってもいいのではないか。
  • 県道について、子どもの時から南区高宮周辺に住んでいるので、当然ながら私も「5号線」と呼んでいて興味を持った。今回の検証で、「ほー、そうなんだ」と納得。地元の者にとっては、検証の道筋が本当におもしろかった。
  • 1時間番組だが、どれも期待を裏切らず本当に面白い。FBSビルのポスターにあるように、「福岡県民以外には1ミリもおもしろくない」というキャッチの通り、ローカルならではの話題のおもしろさに感心している。
  • 3人の出演者のさりげない驚きとコメント、また画面下部にその姿が表示されるので、一緒に番組を見ている感覚なのに邪魔にはならず、とてもいい画面構成。淡々としたナレーターの声も、この番組にぴったりだ。
  • 「5号線」と呼ばれる道路があること、時間帯によって路線が変更されることは認識していたが、正式名称が県道31号線で、主に春日市民が「5号線」と呼んでいることは知らなかった。定着した名前を簡単に変更出来ないこと、名前の大切さを感じた企画でもあり、よかった。
  • 「ヒクイドリ」を知らなかったので、興味深く見た。欲を言えば、鳥類の専門家による「敵認定プロセス」の解説を加えると、更に面白くなったように思う。
  • ギネス世界記録を樹立した宮地さんの記憶力は、少し怖いくらいだった。記憶の仕方を真似できるわけではないが、福岡にはすごい記憶力の人がいるということを知り、ただ圧倒された。
  • 紹介された3つのテーマは、すべて番組スタッフにより選考されたのか。それとも、視聴者からの投稿だったのか。
  • ふだんと違う時間帯だけに、少し余所行きな感じになるんじゃないかと若干不安ではあったが、冒頭から完全にいつもの調子だったので、すんなりと引き込まれた。三部に分かたれていて、それぞれバランスよく時間配分されており、またCMの入るタイミングも絶妙で、中だるみのないしっかりした構成だった。
  • ギネス級の記憶力を持つ宮地さんのコーナーは、それだけでも番組がひとつできそうな内容だった。オセロ盤を使ったテストもとても興味深かったが、何十人もの、好みのラーメンの硬さを記憶させるという、このネタの「どうでも良さ感」に、「福岡くん。」ならではの味があった。
  • 記憶のイメージを再現している場面では、脱力するくらい安っぽい作りにもかかわらず、実は、古代から言われる伝統的な「記憶の部屋(記憶の宮殿)」が正確に表現されていた。本当は高度に学術的な題材なのに、そこでも確実に笑いを取りに来る。良く出来た番組だなあと思わず唸ってしまった。
  • 「ヒクイドリ」が、ある職員にだけ威嚇行動をとるという話題も面白かった。ただ、なぜこのような行動をとるのかについては、一応、実験はしているものの、ヒクイドリが服の形に反応しているのか、それとも色に反応しているのか、分析が中途半端で消化不良の感が否めなかった。
  • ギネス世界一の宮地さんの記憶力には、ただただ驚かされるばかりで、こういう人が福岡にいる情報を、よくつかんできたなあと感心した。宮地さんがどのようにして記憶しているかという話も興味深いものがあった。
  • 春日市の5号線問題は、市民や5号線を店の名前に掲げる店主へのインタビュー、ゼンリンや春日市役所への取材など、丁寧に展開されていたことも検証番組らしく、よかった。
  • 今回の視聴を通じて、改めて「福岡くん。」は、検証番組としての「楽しみながらの探求・学び」とバラエティ番組としての「軽い面白さ」が適度に融合した、楽しめる番組だと感じた。
  • 毎週、題材を見つけるのは大変だと思うが、どのように題材探しをされているのか。今後も、面白いテーマ、ニッチであるけれども楽しめるテーマを期待している。
  • 「5号線」について残念なのは、ロケで映る人々の姿がみんな半袖であること。マスクをしているので、そんなに前ではないことはわかるが、違和感のあるものであった。いつ頃のロケなのか?
  • 「ヒクイドリ」は一歩踏み込んで、匂い・顔・容姿ではなく、松本さんの何に反応しているのか特定するまで検証してみてはどうか。
  • 出演者のコメントが自然体で嫌味がなく、またテロップでビジュアル的に文字情報がわかりやすく制作されていた。
  • 気張らないこの番組は、いつもの時間帯である日曜日の午後が似合うような気がした。今回もゴールデンでありながらいつもと同じで、番組の表題にもある通り、まさに『謎のゴールデンスペシャル』だった。