番組向上への取り組み

番組審議会だより
第582回(2021年11月17日)

審議対象番組
「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」(FBS制作スポーツ局制作)
放送日時
2021年11月1日(月)24:59~25:29放送

議事の概要

番組内容

2021年に開始10周年を迎えた「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」は、視聴者の超個人的な調査依頼に応えて問題を解決したり、依頼者の願いを実現するためにさまざまな手段でサポートしたりする、県民参加型の視聴者応援バラエティです。今回は、線維筋痛症という病に苦しむ依頼者・坂田敬子さんの「遊園地に行って思いっきり遊びたい」「コスプレをしてみたい」という願いを、番組が全力で叶えました。
≪出演者≫斉藤優(パラシュート部隊)/坂田敬子(依頼者)・「よかeco面隊」(コスプレチーム)ほか

委員のご意見

  • 発作時の映像を流して症状を紹介されたが、そのシーンがかなりつらくて見るに堪えなかった。イラストなどは検討されなかったのか。
  • 「コップの水があふれたときに症状が顕在化していく」と言っていたが、いじめなどの精神的なストレスが、体の痛みという形であんなにも出てくるものだろうか。サポートする施設などはないのかと疑問に感じた。
  • 苦しみの中で閉ざされた世界にいた敬子さんが久々に味わう外の世界で、斉藤さんと一緒に乗り物に乗りながら、だんだんと表情が晴れやかになってきて、心から楽しむ姿が非常によく描かれていた。
  • 「一番の薬は楽しい経験の積み重ね」と言われていた。苦しめられた日常生活とは違う、グリーンランドという非日常的な世界の中で、彼女の笑顔が出てきたのだろう。病気で苦しんでいる方々、悩んでいる方にはヒントになるのではないか、またそうあってほしい。
  • おばさん、斉藤優さんが敬子さんにかけた言葉は、勇気を持って自分で決断して踏み出していくという深い意味のある言葉で、この番組のメッセージを色濃く出していた。
  • コスプレをしたいという願いから、敬子さんの心の深層にある「仲間が欲しい」という願いを酌み取っていて、その実現のシーンは本当に素晴らしかった。
  • 斉藤さんの坂田さんへの声かけは寄り添うようだったし、非常に自然体で重みのある言葉をかけられていて、本当に自然に気遣いをされているようで、とても感じがよかった。
  • スタッフの皆さんが敬子さんの願いを全力で実現したいという熱意が、このような企画・内容・結果につながったんだろうと思い、敬意を皆様に表したい。
  • 病気の方をサポートすることは非常にリスクがあるだろうと感じたが、番組の中で僅かだが主治医の方に相談されているところを映し出されていたので、視聴者として安心した。視聴者へ一定の対策は取っているというメッセージになり、よかったのではないか。
  • 番組には出ていないが、サポート体制というのはかなり大変だっただろうし、もし何かあったら、それこそ番組どころじゃないんだろうなという気で見ていた。サポートをどうするかとか発作が出たときの手配など、かなり気を遣っていたのだろう。
  • SNSなど、ネット上では誹謗中傷のいろいろなリスクに配慮されているのか、また、どのような対策を取ったのか。これまで番組で取り上げた依頼者がそうした被害に遭われたことはないのか。
  • とても難しいテーマであるにもかかわらず、よく考えてプランニングされて、そして映像にするときも、とてもよく考えて編集をされたのだろうという感じを受けた。
  • 主治医にインタビューして、病気の特徴・発症の原因・発症を防ぐ方策などを語ってもらえば、より客観的に説明できたように思う。主治医にも取材していたのなら、もう少しそのコメントを有効に使ってもよかったのではないか。当事者の言葉を裏づける主治医の説明が欲しい気がした。
  • 番組自体が、何か依頼があって、番組にするかどうかを決めるのは非常に難しいと思うけれども、きちんとした意味があって選ばれているのだなと感じた。