番組向上への取り組み
番組審議会だより
第578回(2021年6月16日)
- 審議方法
- 福岡県は緊急事態宣言発出中のため、5月度に引き続き書面による審議とした。
各委員からの書面は6月15日までに事務局に提出され、番組制作者が回答。
事務局が質疑の形式にまとめた。 - 審議対象番組
- 「バリはやッ!ZIP!」(報道部)
- 審議対象日時
- 2021年6月4日(金) 5:20~6:30放送(5:58~6:06は「NNN NEWS ZIP!」)
議事の概要
番組内容
福岡で一番早く始まる、福岡の情報番組。月曜から金曜の早朝、慌ただしい時間に知りたいニュース・天気・スポーツ・エンタなど、あらゆるジャンルの情報をわかりやすくお届けしています。5時台の金曜特集「バリすごッ!FRIDAY」では、カメラがとらえた世界の動画を紹介。6時台の「キニナル」では新型コロナウイルスの最新情報として、ワクチン接種の予約を巡る北九州市の混乱に密着しました。また、前日に福岡市内に出没したサルの足取りと遭遇した際の注意点を紹介し、警戒を呼び掛けました。
【出演】森洸・小林茉里奈・豊原慎二(FBSアナウンサー) /米原絵美(気象予報士)/おきりぃ
林田真心子(福岡女学院大学准教授/コメンテーター)
委員のご意見
- 直近一週間平均の新規感染者数と病床使用率を、宣言解除要請基準と見比べながら示されていたことは、あとどれだけがんばれば宣言解除になるか、客観的に判断でき、視聴者に希望を与えることにつながる。
- 北九州市のワクチン予約の混乱についてのニュースでは、医療従事者だけでなく、自治体職員の方も大変な苦労をされている。自治体職員の方々の励みになるようなニュースを大きく取り扱った方がいいのではないか。
- サル出没のニュースがおもしろかった。感心したのは、福岡市動物園の係の人が出てきて、サルが出没した時の注意点を述べられていたこと。野生動物に遭遇した時の対処策を示されるのは意外と大事な情報かもしれない。その後で、直近の朝5時半の目撃情報を伝えられていたことも臨場感があった。
- エンタテイメントの情報は、民放ならではのコンテンツなのだろう。ただ、私の年代からすると、「ストリーミング再生2億7000万回超」と言われても、ピンとこない。俳優やアーティストの名前を聞いてもわからない。視聴者は若い人が多いのだろうか?
- 番組冒頭から、サル出没の地域ニュース、普賢岳噴火30周年、ここからスポーツ、芸能ニュースに移る。天気まで一気にいろいろな話題が、スピード感を持って進み、「流れ」のようなものが身について慣れていないと、少し見にくい。ひとつひとつが短いことと、移り変わりが速いことに追いつけなかったかもしれない。
- 朝は忙しく何かをしながら「惰性」でテレビをつけている。私の場合、ほとんど耳だけで聞いている。そのような視聴者にとっては、この番組はちょっと細切れで速い感じがする。
- 猫、ミミズク、犬、インコや、スペインのマドリッドで穴に落ちた馬をヘリコプターで救助する話題は心温まるものだったが、同時に、多数のペットが殺処分される状況を思い起こし、複雑な気持ちにもなった。
- 朝、視聴者が自分の活動をしながら、幅広い情報を見たり聞いたりできる、よい番組だ。お天気の手書き情報もわかりやすくて好印象であった。少しでもわかりやすく伝えよう、というスタッフの皆様の意気込みが伝わってきた。
- FBS本社前でのLIVE映像では、雨が降っている様子が一目瞭然である。午後から天気が回復する見込みであることや、服装選びのアドバイスなど、出勤前の視聴者にはとても役立つ情報だ。
- スタジオとテロップの色が水色と黄色に統一されていて、とても爽やかな印象を受けた。意識をして番組を視聴していると、ニュースの内容によって水色と黄色、オレンジと黄色でテロップが表示されていることに気づいた。どちらもきれいな色で、すっきりしていて見やすい。
- まだ公共交通機関が動きだしていない時間帯からの生放送で、スタッフや出演者はどうやって現場に来るのか?新聞記事の紹介コーナーではどの記事をどう扱うか、毎回あらかじめ議論がされているのか。
- 番組の前半、北九州市でのワクチン接種の問題をめぐる朝日新聞の記事が紹介されたが、そこでは会場に並んだ高齢者の人数が「60名」となっていた。ところが後半で同じニュースが扱われた際には、その人数が「70名」となっており、混乱した。
- 福岡や九州のニュースは豊富に紹介されていたが、掘り下げた内容や考察は少なかった。また、ニュースの並べ方では、どのニュースを重要と思って視聴者に提供しているのかがわかりくにい。
- 番組の目玉となると判断したニュースについては、もう少し、自社取材の成果を盛り込むとか、専門家のインタビューを添えるなど、掘り下げる試みがあっていい。特集とはいかないまでも、視聴者を惹きつけるような、少し長めのニュースコーナーを設けたらどうか。
- FBSローカルの天気予報では、FBS本社ビル前からの中継で、九州全体の状況にはあまり触れられなかったことは残念だった。ここ数年、九州での豪雨被害が何度も発生していることから、視聴者は、福岡に限らず、九州全体の状況が気になっていたのではないか。
- エンタメ情報の一連の流れは、ジャンルが行ったり来たりでややまとまりがなく、慌ただしい印象だった。特に、柔道の素根選手の紹介・インタビューについては、エンタメ情報と一体ではなく、もう少し丁寧に扱ってほしかった。
- あえて特定の新聞社の記事として紹介していくことに、どのような意図があるのかと疑問に感じた。新聞社独自の内容ならば紹介する意味はあるが、番組として紹介したいニュースがあり、それを新聞記事に紐づけて紹介している印象を受けた。
- 謎のキャラクター「おきりぃ」のナレーションは、キャラクターが話しているのか、MCなのか特徴がはっきりしておらず、もっとキャラが際立った方が良いのではないか。
- アナウンサー3名とコメンテ一ターの掛け合いがもっとあれば、番組全体に朝の明るさとリズム感が醸し出され、もっと良くなるのではないか。