番組向上への取り組み
番組審議会だより
第553回(平成31年1月16日)
- 審議対象番組
- 池上彰の九州2018総決算!~読み解けば『新時代』が見えてくるSP~(FBS制作・九州ブロックネット)
- 審議対象日
- 12月19日(土)
- 放送時間
- 午前8時00分~9時25分
議事の概要
番組内容
日本テレビ系列の九州各局が、九州で起きたこの1年の出来事を共同制作により総力を挙げて取材、一挙大公開する年末恒例の特別番組。今回は、福岡のテレビ番組初登場の"ニュースの達人"池上彰が特別解説員として、平成最後の1年を振り返るだけでなく、出来事をわかりやすくていねいに徹底解説、九州の未来にとってどのような意味を持つのか、特に注目するニュースを深掘りします。
委員のご意見
- 90分の長時間番組だったが、最後まで飽きずに見ることができた。池上彰さんという今をときめくニュース解説の権威、大御所が出たことがよかったのではないかと思う。
- 池上彰さんの持ち味である親しみやすい語り口の中、時々出る鋭い切り口も十分に発揮され、論点も災害、人口減少危機、ふるさと納税ということで、防災、経済、地方財政に絞って構成されており非常にわかりやすかった。
- 例年見ているが、池上彰さんが加わることによって、また、構成が変わることによって、別の番組のように楽しく見ることができたというのは驚きだった。1時間半がとても短く感じられた。
- 九州のニュースを軸に据えつつ、全国的な動向を踏まえた内容にして広がりを持たせたところがよかった。
- 災害多発、赤字ローカル線、ふるさと納税、この三つのテーマの取り上げ方はよかった。特に、地方の問題として地方の視点からわかりやすく解説している点が非常によかった。
- 例年に比べて細かいニュースが随分整理されており、見やすかった。
- サブタイトルが「読み解けば『新時代』が見えてくる」だったが、「今後求められるもの」にとどまっていて、掲げ過ぎだと思った。
- 東京キー局制作の番組と違って、地方の視点が盛り込まれていて、非常に興味深かった。 今後も地方の視点を忘れない番組作り、東京キー局とは違った考え方を提供するような番組作りを続けてもらえたらいいなと感じた。
- テレビというものは、一つのことを多面的に見せなければいけないと思っているが、今回のJRの減便のニュースでは、減らす側、減らされる側に加え、ほかの地域ではと夕張市を例に出し、結論は見ている側の考えに任せているところが秀逸な出来だと感じた。
- FBSの松井アナウンサーだけでなく、鹿児島、熊本、大分出身のアナウンサーやタレントをバランスよく配置し、オール九州で制作した番組との印象を受けた。
- コメンテーターが池上彰さんで安心して見ることができた。池上さんはニュース解説を芸として確立、その第一人者の至芸を堪能するという感じだった。そのほかに、パンクブーブーも空気を和らげるお笑い担当で、過剰になることがなく、ほどよいアクセントになっていてよかった。
- お笑いタレントのパンクブーブー等の出演は、スタジオを盛り上げるという意味ではよかったが、報道番組なのかバラエティー番組なのか位置付けが中途半端で疑問に思った。
- 池上彰さんは九州とはほとんどゆかりのない人なので、もっと視聴者に親近感を持ってもらうためには、九州出身の作家や映画監督、いっそのこと、FBSの記者やアナウンサーなど経験豊かな人材をメインにしたほうがよかったと思う。
- 最後まで見るのがかなり苦痛だった。そもそも1年間を振り返る回顧物がテレビ番組向きかどうかという根本的なところからもう一度考えたほうがいいと思った。