番組向上への取り組み

番組審議会だより
第548回(平成30年7月17日)

審議対象番組
一歩ずつ前へ 朝倉・東峰村~九州北部豪雨から1年 復興への歩み~(FBS制作)
審議対象日
7月5日(木)
放送時間
午前10時25分~11時23分

議事の概要

番組内容

九州北部豪雨が発生して1年、これまでも日ごろのニュースで「一歩ずつ前へ」というサブタイトルのもと、被災地、東峰村や朝倉を継続的に取材し放送してきました。今回、災害発生1年を機に被災地の今を多角的に伝え、番組を通して豪雨への備えや警鐘のきっかけになるよう新たに1時間の特別番組としてお届けします。

委員のご意見

  • 報道機関として責務のような番組で、一つの方向に偏ることなく、バランスよく番組が作られ、1年間継続して取材されてきたことの成果だと思う。
  • 昨年の九州北部豪雨災害が、いかに深刻なものであったか改めて実感した。災害の日を思い起こし情緒的に偲ぶこと、復興状況を伝えること、災害に至った原因やメカニズムに触れ、対応策を考えるという、多角的な番組構成になっていてよかった。
  • 司会者の浜崎アナウンサーと若林アナウンサー、ゲストの三谷教授の語り口が誠実で分かりやすく、被災者に寄り添いたいという気持ちが強く伝わってきた。
  • 冒頭部分から数字が多く紹介されていたが、数字の表現が感覚的に掴みづらく、数字に意識を置かずに聞き流してしまう感じがあった。
  • 地図の多用がよかった。説明とともに図が出てきて、視聴者に分かりやすくするような試みが効果的だった。
  • 災害発生時は、メディアが迅速に情報を伝えることが最も大事だと思う。また、風化させることなく伝えていくことが、新たな災害に備えるという意味で、メディアが担うべき大きな役割なのではないかとも思った。
  • 番組の合間合間に土砂が激しく流れる映像は、被害者の恐怖心をあおり賛否はあると思うが、水害に備える気持ちを強くさせ、水の力が想定を超えていることを実感できた。
  • 個々の被災者のやりきれない思いや今の暮らしについて、押しつけがましくなく、丁寧に取り上げて伝えていたところは、大変よかった。
  • 問題提起は、やや紋切り型で、もう少し新しい視点や突っ込みがあってもよかったかなと思った。
  • 「一歩ずつ前へ」を番組テーマに幅広く取材され、中継現場、遺族、被災家族、仮設住宅、交通機関、地場産業と網羅し、複数の専門家の話を交え展開されていて各方面に目配りのきいたバランスのとれた内容だったが、逆に網羅的で少し盛り込み過ぎ、欲張り過ぎの印象も受けた。
  • 自分が被害に遭いそうなときは、地元の生放送が一番頼りになると思った。災害時のローカル局の存在意義は非常に大きいと感じた。今後も視聴者のために有益な番組を放送してほしいと願う。