番組向上への取り組み

番組審議会だより
第546回(平成30年5月11日)

審議対象番組
発見らくちゃく!“シャボン玉に願いを…”完全版(FBS制作)
審議対象日
5月5日(土・祝)
放送時間
午後2時30分~3時30分

議事の概要

番組内容

県民応援バラエティー番組としてスタートして7年、毎週月曜深夜放送の「発見らくちゃく!」。今年3月、東日本大震災を題材にシャボン玉にまつわるエピソードを30分の前・後編、2回にわたって放送した「シャボン玉に願いを…」。今回、新たに被災地、宮城の取材映像も加え1時間の特別版に編集、「“シャボン玉に願いを…”完全版」として、土曜日の午後帯にお届けします。

委員のご意見

  • 震災の復興の話と、主人公の齋藤君の高校生から大学生にかけての成長の記録がうまく組み合わされた構成になっていて、この7年間の町の復興と齋藤君の心の動きが、つぶさに分かって共感を持った。
  • 依頼者の齋藤君は、声がよく、落ち着いた口調で、番組内容とマッチしていた。人物のよさもよく描き出されていた。
  • 震災ものについては、数えきれないぐらいたくさんのドラマを見聞きしているが、その中で、シャボン玉が繋ぐ復興支援の題材が珍しくてよかった。シャボン玉をモチーフに「上を向く」というのがキーワードになって、被災地を応援するのにふさわしい設定でよかった。
  • 選曲や歌も非常にいい曲が多く、印象に残った。
  • 番組内容は、まるで誰かがシナリオを書いたように偶然が重なっていることが、共感を呼んでいると思った。
  • シャボン玉の「壊れて消える」は表現されずに、一貫して「上を向く」という動作や楽しさ、笑顔というものがキーワードになっていて、人の優しさや温かさを感じることができた。
  • BGMが耳障りだった。いい話なので話の力に任せればいいものを、音楽で盛り上げようという底意が感じられ邪魔に感じた。ストーリーで勝負できる時には、その力を前面に出すような仕方があってもいいのかなと感じた。
  • 震災を忘れないためにさまざまな番組を作っていくのは、大切なことだと思う。今回は、そのことと番組趣旨が合致して、すばらしい仕上がりになっていた。
  • 齋藤光馬君という素人と東北大震災というあまりにも重く深いテーマの2本立てだったから、 違和感を覚える場面が多かった。いろいろ疑問点も出てきた。
  • 一人の男子高校生の心の成長過程が可視化されていて、彼自身が他人と関わることができる自信と他人のために何かをしようという意欲を生じさせていく、純粋な心をありのままに引き出せていると思った。
  • シャボン玉は、皆が争って買い求めるようなものではないが、被災地の方々の反応を見て、物の大切さや感謝する心が日常で薄れてしまっていることを感じた。
  • 「上を向く」「前を向く」「笑顔になる」といったありふれたことが、当時の被災地の人たちにとって大事だったということが分かった。
  • シャボン玉と東日本大震災と、それに関わる人々をうまく繋いだ、ぐっとくるようなヒューマンな番組に仕上がっていた。