番組向上への取り組み
番組審議会だより
第533回(平成29年3月22日)
- 審議対象番組
- 目撃者f あなたを育てたい ~特別養子縁組がむすぶ家族のかたち~(FBS制作)
- 審議対象日
- 2月26日(日)
- 放送時間
- 25時25分~25時55分<27日(月)午前1時25分~1時55分>
議事の概要
番組内容
毎月1回日曜日深夜に放送しているローカルドキュメンタリー番組「目撃者f」。今回は、「特別養子縁組制度」をテーマに葛藤しながら養子を迎えることを決めた一組の夫婦が、生みの親の元を離れた赤ちゃんを迎えるまでの過程を通して、制度の今、課題、そこに関わる人たちの思いを伝えます。
- 当事者への取材がしっかりと出来ていて、ヒューマンストーリーとしての説得力は感じた。
- 合理的に考えれば、生みの親、育ての親、生まれたばかりの赤ちゃん、全てが幸せな制度だと思うが、一方で「特別養子縁組制度」を巡る是非を問題提起するには、30分という放送時間はあまりにも短く、視聴者をミスリードするのではないかと懸念した。
- 結婚とは、血の繋がりとは何なのか。親子とは家族とは、そして日本の戸籍制度はどうなっていくのかなどを考えさせられる番組だった。
- 当事者が顔出ししていることや、ここまで本音が語れることに驚いたが、テレビ局のディレクターとの信頼関係ができているからで、きめ細やかな取材を重ねたのだろうと思った。
- 育てられない人と育てたい人をいかに結びつけるかという非常に切実な問題を取り上げているところは大変良かったが、制度が抱える問題点は、描き切れてないと思った。
- 子供を育てられない事情があって、苦悩した末に養子に出す生みの親の葛藤も見る人の心に刺さったと思う。誰にも知られたくない心の闇の部分に深く切り込んだ取材ができているなと感心した。
- 「全国おやこ福祉支援センター」の阪口さんのやり方には批判の声があるという説明があったが、どのような批判か気になった。30分という放送時間を考えると、阪口さんの活動の紹介が中途半端に感じられ、「Babyぽけっと」の活動だけに絞った方が良いと思った。
- 養子になった子供たちが成長して、長い人生を経験した上で、初めて「特別養子縁組制度」の是非が判断されるのではないかと思った。
- 家族のかたちは、いろいろあって良いんだと気付かせてくれる非常に良い番組だった。
- 取り上げていただくべき、知っておくべき、扱うべき課題テーマであったことは間違いないが、30分で表現するにはあまりにも大きな問題だった。今後、この制度の様々な問題点や課題の整理を視聴者と一緒に考えていくというような番組にしてほしいと思った。