プレスリリース
2024/5/27FBS報道番組「リンゴ飴のこえ~難聴って、なんなん?~」が国際映像祭で銀賞受賞!
「リンゴ飴のこえ~難聴って、なんなん?~」が
ヨーロッパ最大規模の国際映像祭で銀賞受賞!

「目撃者f リンゴ飴のこえ~難聴って、なんなん?~」が、
ヨーロッパ最大規模の国際的な映像祭
「ワールドメディアフェスティバル」で844作品
の中からカテゴリー単独2位を受賞しました。
●World Media Festivalsについて

World Media Festivalsは2000年に設立された賞で、
ヨーロッパ最大規模の総合メディア映像祭。
「広告」「アニメーション」「ドキュメンタリー」「教育」など18部門から構成され
今年は32の国と地域から844作品が出品されました。
各カテゴリー「金」「銀」の2段階で作品が選ばれますが、
評価基準に達しない場合「該当なし」の場合もあります。
FBSが受賞したカテゴリー「children&youth(青少年教育)」部門は、
子どもや青少年の共感を呼ぶテーマや課題に取り組みながら、
若者の感性を刺激しつつ教育的価値がある作品を評価するカテゴリ―です。
今回は金賞1作品、銀賞1作品(FBS)が選出され、授賞式当日(5月29日ドイツ)
に発表される大賞・特別賞にも自動的にノミネートされています。
●入賞作のこれまでの受賞歴
・民放連盟賞青少年向け番組優秀賞(2023)
・LINEジャーナリズム賞(2023)
・貧困ジャーナリズム賞(2024)
・科学技術映像祭 教育・教養部門優秀賞(2024)
・World Media Festivals インターメディアグローブ銀賞(2024)
●入賞作概要
「目撃者fリンゴ飴のこえ~難聴って、なんなん??~」
(FBS福岡放送 2023年4月30日(日) 深夜1時25分放送)

2022年4月、福岡市内にオープンした季節のリンゴ飴専門店
「あっぷりてぃ」。スタッフとして働くのは、耳に補聴器をつけた難聴の人たちです。
店内には音声認識ソフトが設置され、メニュー表を指さしてもらいながら注文を受けます。
この店は全国でも珍しい「難聴の人が働きやすい店」。
難聴のスタッフが一から店づくりに携わり、どう運営していくのか考えました。

オープニングスタッフの田中奏汰さんは、2 歳から補聴器をつけて
生活しています。聴覚支援学校の幼稚園に通いましたが、
「手話ではなく、みんなと普通に話したい」と思い、地域の小学校に。
しかし、周りの理解を得られず、小学5年で聴覚支援学校に転校します。
その後、高校を卒業し一般企業に就職しますが、コロナ禍によるマスク生活で体調を崩し、退職。
2度の挫折を経験した田中さんを、再び外の世界に連れ出してくれたのは、
あっぷいてぃの「リンゴ飴」でした。

難聴の子どもがいる家族の会「そらいろ」では、互いの不安や悩みを
共有しています。そんな家族会に多く寄せられる悩み。
それは、コロナ禍で欠かせなくなったマスクについて。
社会から取り残される難聴の人たちを知ってほしい―。
そんな思いから、「そらいろ」の代表・岩尾至和さんは、アニメ「なんちょうなんなん」の制作を企画。
「補聴器をつけていても全部聞こえない」「一度の聞き取りは難しい」「騒音が苦手」
歌詞には難聴の人たちの悩みや思いが込められています。
「なんちょうなんなん」の制作をきっかけに、岩尾さんは一般社団法人「言葉のかけはし」を設立。
企業に難聴者の働き方や支援方法を提案したり、難聴の若者たちにキャリア講座を開いたり…。
環境さえ整えば、障害関係なく力を発揮できる―。
雇用の多様性を生むこの取り組みに、少しずつスポットが当たります。
ことし4月、1周年を迎えた「あっぷりてぃ」の店内には、初となる新卒スタッフの姿がありました。
失敗しても、やり直せばいい―。代表の梶本真佑さんの信念です。
難聴者と健聴者が寄り添い合う優しい社会を目指して、福岡で始まった新たな挑戦を追いました。
●担当者ディレクターコメント
FBS福岡放送 報道局報道部 岩浦芳典
この度、世界的な映像祭「World Media Festival」で
番組を評価していただけたことを非常に光栄に思います。
日本補聴器工業会(2022)の調査によると、加齢性のものも含め、
日本における難聴者は人口比率11.3%(1430万人)と推定され、
これは世界で3番目に多いと報告されています。
「少しの工夫と理解で大きな可能性が生まれる」
番組で伝えたいメッセージが世界に発信されることで、
難聴に対する理解が少しでも広がるとうれしいです。
●見逃し配信
入賞作品はFBSムービーで見逃し配信中です。(通常放送版と手話通訳付きがあります。)
「通常放送版」はコチラ
「手話通訳付き」はコチラ
●入賞作が放送された報道番組の概要
目撃者f 毎月最終日曜日 深夜1時25分放送(FBS)※ほか4局で放送

1996年4月にスタートしたドキュメント番組。
地元福岡・佐賀を舞台にした事件、出来事、暮らしの中で巻き起こる様々な問題、課題を検証します。
また、困難を乗り越え前へ進む人々の営みを記録し未来を見つめます。