ムニョン(ペ・ヨンジュン)の父は苦労を重ねてプサンのチャガルチ市場で成功し、一代で富を築き上げた。しかしムニョンはそんな父のもとで苦労も知らず気楽な日々を送っていた。
ある日ムニョンはソウルのナイトクラブに行った帰りに前方不注意で人を跳ねてしまう。人を殺してしまったと思い込み、怖くなってそのまま逃げるようにプサンに帰りつく。しかし、お金もろくに持っていなかったため、お腹が空いてたまらず無銭飲食をした食堂で、ムニョンは出前持ちのアルバイトをすることになる。プライドばかり高く世間のことを何も知らないムニョンを、食堂のおばさんたちは容赦なく叱りつける。
ムニョンはプサンで様々な人々と出会う。口は悪いが心は温かい食堂のおばさんたち。孤児で辛い境遇にありながら心のきれいなミスン(チン・ジェヨン)。船の中で放浪しながら暮らすヨングク(メン・サンフン)。近所の刺身屋の娘で気の強いギルジャ(チャン・ソヒ)。プサンの情け深い人々に触れるうちに、ムニョンにも変化が見られるようになる。嫌々ながらしていた仕事にも積極的に取り組み、すっかりチャガルチにとけ込んでいくのだった。
ムニョンは船の上で放浪を続けるヨングクに興味を持ち、自分も一緒に船で働きたいと言い出す。ヨングクはそれを受け入れるが、海での暮らしにすぐめげてしまったムニョンは船を降りてしまう。しかし行くあてもなく結局は船に戻るのだった。ヨングクはそんなムニョンに対し、ときには叱りときには温かく接する。
ムニョンに恋するギルシャは親のすすめる縁談を嫌い、一緒にソウルに行かないかとムニョンを誘うが、ムニョンは事故のことが怖くてソウルに戻れるはずもない。ミスンと交際を始めたムニョンを見かけたギルジャは傷ついて、とうとう家出をしてしまう。そんな彼女を救ったのはヨングクであった。自分の持ち家に彼女を当分の間住まわせることにしたのだ。優しさに触れたギルジャはヨングクを見直すようになる。
一方ソウルではムニョンの父親と姉が行方不明のムニョンを探していた。ムニョンが跳ねた人は幸いにも死んでいなかったのだ。居場所をつかんだ父親たちはプサンに駆けつける。ムニョンの父親を見たヨングクは突然、深々と礼をする。実は、ムニョンの父親は、ヨングクが苦しい時代に手助けをしてくれた恩人であった。ヨングクはムニョンの話から、ムニョンの父親が自分の恩人であることを知った上で何かとムニョンの世話を焼いていたのだった。彷徨の果てに人の温かさや父親の愛情を実感したムニョンは父親と和解し、自分の成長のためにも、そのまましばらくプサンに残り生活することを決意する。 |