「キャッシュレスでポイント還元」その課題

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東京2018.11.09 17:38

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「消費税増税対策 キャッシュレスでポイント還元」。日本テレビ経済部の宮島香澄解説委員に話を聞いた。

政府は来年10月の消費税引き上げに伴う景気対策として中小の小売店でクレジットカードなど、キャッシュレス決済で買い物をすれば、購入額の2%分のポイントを還元する制度を導入する方針だ。



——私たちまだまだ現金でお買い物することも多いですが、この対策はどうなのでしょうか?

まずなぜ政府がこの機会にキャッシュレスを進めようとしているかといいますと…

「キャッシュレス 日本は落ちこぼれ?」ということなんです。

海外をみますと、消費に占めるキャッシュレス決済の割合は次のようになっています。

韓国 89.1%

中国 60.0%

イギリス 54.9%

インド 38.4%

日本 18.4%

(2015年)

現金は保管するにも安全に持ち歩くにも、人手やコストがかかるので、世界ではキャッシュレスの比率が上がってきているのです。

日本でも人手不足が進み、海外からの旅行客への対応などのために、まだ少ないキャッシュレス決済を、こうした世界の水準に近づけたいと考えています。

そして消費税率を上げるタイミングというのは、小売店も軽減税率に対応するために機械を導入したりするきっかけになるとも考えています。



——ただ小売店にとっては、カード会社への手数料が発生するようになりますよね?

はい、手数料はひとつの課題です。実は、日本ではまだ少ないQRコードというコードを使っての決済がありまして、これは導入の費用や手数料が安いので、これが広がる期待があります。

また、クレジットカードの決済では、政府はカード会社に払う手数料が小売店にとってあまり負担にならないよう手数料を例えば3.25%程度に抑えたカード会社だけに、ポイント還元分のお金を国から渡す方向で考えています。

しかし、これは消費者から見ると、ポイント還元がもらえないカードが出てくるかもしれません。そのため、そういうことにならないよう関係者が調整をしています。

もうひとつ大きな問題になっているのが、今回の政策は「中小の小売店」でキャッシュレス決済をしたときにポイントが還元されるということです。この「中小の小売店」はどこなのかということを線引きしなくてはいけません。

ファミリーレストランなどでは、もしかするとポイントが戻ってくるお店と戻ってこないお店、あるいはセールをやっているところなど分かれる可能性もあります。どこがポイント還元を受けられる所なのか、これを消費者がわかりやすいようしっかり表示していくことが大事なこととなります。こういった調整がいま進んでいます。

【the SOCIAL opinionsより】