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2020.04.16

ハラハラしつつ、ハラも減る。 新ドラマ『美食探偵 明智五郎』がウマおもしろい!

「もし明日死ぬとしたら、あなたは何を食べますか?」
ステーキ?寿司?それともシンプルにTKG(卵かけごはん)?

のっけから究極の選択を迫ってくる新ドラマ『美食探偵 明智五郎』。「東京タラレバ娘」「海月姫」などで知られる漫画家・東村アキコさんが原作のサスペンス&飯テロなドラマであります。

冒頭の最後の晩餐…悩みます。懊悩。即答できる人っているんでしょうか。あ、ちなみに僕はTKGには卵黄のみ。白身は入れない派です。

物語は、美食家の探偵・明智五郎(中村倫也)、キッチンカーの弁当屋・小林苺(小芝風花)、そして明智に仕事を依頼する主婦(小池栄子)の3人を主軸に進みます。第一話の本筋は、夫の浮気を疑った主婦が明智に調査を依頼。単なる浮気調査のはずが、明智が主婦にかけたある一言が彼女の何かを目覚めさせ、事態は想定外の展開へ…といった内容でした。

中村倫也さんのイケメンぶりもさることながら、小芝さんがすこぶるキュート。ああいうキャラ、大好物です。また、小池さんの演技力も光っていましたね。地味な主婦から魔性の女性への変貌、二面性の表現は巧みでした。

さて、物語には数々の“食”が登場します。今回で気になったのは、明智と主婦が食事をするシーンで登場した料理。一見すると焼鮭…と思いきや、まさかのムニエル。傍らにはごはんとお味噌汁、しかも箸なのに。なぜムニエルなんだ、塩焼きじゃダメだったのか。明智も「悪くない」と華麗にスルーするし。いや、もしかしたら鮭はバター醤油風味だったかもしれない。そうなら米との相性もバッチリです。うん、きっとそうだ。

ちなみに、ムニエルは、たっぷりのバターで魚を焼く料理ですが、ムニエルの語源が製粉業者(の女性)に由来するとおり、小麦粉をつけるのがポイントです。

ドラマ構成はコース仕立て?今後の展開は?
物語全体を見渡すと、緊張と緩和が巧みに絡み合い、胃もたれしない絶妙の構成でした。血しぶき舞う凄惨なシーンなどシリアスさを散りばめながらも、所々で挟まれるコミカルなシーンが口直しをしてくれます。北村有起哉さんと佐藤寛太さん演じるコワモテ刑事とその部下のかけ合いもいい感じ。コース料理の組み立てとして完璧です。

観る前は勝手に一話完結型とばかり思っていましたが、どうやらすべての話が複雑に絡み合っている模様。小池さん演じる主婦は、“マグダラのマリア”となって明智の因縁の相手となりそうですし、今後は明智とマグダラのマリア、小林苺が奇妙な三角関係に発展しそうな予感もあり…。うーん、このソワソワ感も大好物です。

最後に。今回、特に印象に残ったセリフがありました。小池さんが劇中で言った「(食事とは)どちらかが死ぬまで続く、夫婦の営み」。なにか深く刺さりました。食事・料理とは、空腹を満たす、栄養を摂取するためだけにあらず。当たり前になりすぎて、毎日食事を作ってくれる妻への「ありがとう」そして「おいしい」の一言を忘れてはいなかったか…反省させられます。そもそも独身ですが、反省します。



イラスト 鎌田かまを

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